
2004年4月に、全工事事務所に配送しました、国土技術政策総合研究所資料No.134「まちづくり・コミュニケーション・システム 操作運用マニュアル」に収録された、景観シミュレーション・システム(添付CD2)は、従来同様、パソコン上で単独でも景観検討に使用することができます。
このコーナーでは、事業の分野別に、操作例、サンプル・データ等を紹介していきます。
■教材1:デジカメで撮影した河川風景に、護岸の3次元データを合成し、仕上げを検討していきます。
横断工作物の検討・解説
背景に使用した川の施工前風景写真(画像.sgi形式)
@keikan/kdb/image/sgi ディレクトリにダウンロードし、背景として読み込む。
・背景写真と3次元構造物の合成
背景写真と3次元構造物の合成による景観画像の作成方法について、簡単なモデルを使ってLSS−S(シーン)ファイルの作成から印刷までの操作の流れを解説します。
・河川の合成画像を作る
河川の背景写真と護岸のCGを合成した景観画像を作成します。はじめに、護岸部分の形状データ(平面)を作成し、テクスチャを貼り付けます。次に、背景写真を読み込み、画像視点抽出機能を使って護岸との合成を行い、光の具合を調整します。最後に、アンチエリアシングで画像を滑らかにした後、印刷を行って一連の作業を終了します。
(1)護岸データの作成
1)メニューバーの「ファイル」-「新規作成」-「LSS-G」を選択します |
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2)次にメニューバーの「形状生成」− 「原始図形」−「平面」を選択し「平面生成」ウインドウを開きます。 |
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3)平面生成ウインドウのメニューバー「表示」−「グリッド」を選択し、グリッドを表示させます。また「グリッド入力」のチェックボックスをクリックして、チェックを入れます。
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4)護岸部分を作成します。
まず、画面の中心(X=0、Y=0、Z=0)をクリックし「次入力」ボタンをクリックします。こ、
れで、一点目の入力が終わりました。2点目以降も同様の操作を行い以下の座標を入力します。なお入力した点を削除したいときは「点取消」ボタンを、押すと、最後の点が削除されます。
1点目:X= 0、Y=0、Z=0
2点目:X=30、Y=0、Z=0
3点目:X=30、Y=5、Z=0
4点目:X= 0、Y=5、Z=0
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5)4点目を入力したら「次入力」ボタンの代わりに「実行」ボタンをクリックしてください。すると図のような平面が生成されます。OKなら、メニューバーの「ファイル」−「閉じる」でウインドウを閉じます。やり直したいときは「取消」ボタンをクリックし、再度点を入力し直します。 |
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6)景観シミュレータウインドウでメニューバーの「表示」−「視点」−「全体視界」を選択し、作成したモデルの外観を確認します。
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7)平面の作成が終わったら、データを保存しますメニューバーの「ファイル」− 「名前を付けて保存」を選択して、「ファイル選択ウインドウ」を開きます。
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8)任意のファイル名に拡張子(.geo)をつけて「開く」ボタンをクリックしてください。ファイル名にはわかりやすい名前をつけておくとよいでしょう。
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(2)テクスチャの張り付け
作成した平面にテクスチャを貼り「護岸モデル」にします。
1)メニューバーの編集−「マテリアル/テクスチャ」を選択しマテリアルウインドウを開きます。さらに、マテリアルウインドウの「テクスチャ」ボタンをクリックしてテクスチャウインドウを表示させます
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2)景観シミュレータウインドウに表示されている平面をクリックして選択します。選択されると赤い枠線で強調表示されます。次に、テクスチャウインドウにあるメニューバーの−「自動貼り付け」−「法面m」−「コンクリート」を選択します。 |
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3)すると、図のように、テクスチャが平面に貼り付くので、よければ「OK」をクリックした後、マテリアルウインドウも「OK」をクリックして閉じます。

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4)メニューバーの「ファイル」−「上書き保存」を選択して、ファイルを保存します。
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(3)背景の読み込み
作成した護岸モデルと背景画像を合成して、LSS−S(シーン)ファイルを作成します。
1)メニューバーの「ファイル」− 「新規作成」-「LSS-S」を選択します。 |
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2)次に、背景を読み込みます。メニューバーの「編集」−「背景」−「設定」を選択し、ファイル選択ウインドウを開きます。 ここでをkawa1.sgi選択し「開く」をクリックしてください。すると、背景画像が景観シミュレータウインドウに表示されます。
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3)先ほど作成した護岸モデルを読み込みます。メニューバーの「ファイル」−「読み込みLSS−G を選択すると(図1)ファイル選択ウインドウが開きます(図2)ここで該当のファイル名を選択し「開く」ボタンを、押すと、景観シミュレータのウインドウに読み込んだモデルが表示されます。ただし、この時点ではまだ視点を設定していないため、正しい位置には表示されません(図3)
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図1

図2
図3

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(4)画像視点抽出
護岸モデルを正しい位置に合成するため、視点情報の設定を行います。
(5)光源設定
光源の位置を調整して、背景との違和感を少なくします。
1)メニューバーの「編集」−「光源設定」を選択し(図1)、「光源グループ設定」ウインドウを開きます(図2)。
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図1

図2
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2)光源グループ設定ウインドウの中央にある光源リストには、暫定的に1つの光源が設定されています。光源名(この例ではL3)をクリックして選択し「光源設定」ボタンを押します。すると光源ウインドウが表示されます。
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3)光源ウインドウの左側中央にある「位置」のテキストボックスにX=10 Y=50 Z=50をキーボードから数値入力しますまた光源タイプは「平行光源」の左側にあるラジオボタン(○)をクリックしておきます。 |
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4)設定が終了したら、光源ウインドウの「OK」ボタンをクリックします。さらに、光源グループ設定ウインドウの「OK」ボタンをクリックして、ウインドウを閉じます。
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5)景観シミュレータウインドウでメニューバーの「ファイル」−「名前を付けて保存」を選択し、ファイルの保存を行います。ファイル保存ウインドウが表示されるので、わかりやすいファイル名に拡張子(.scn)をつけて保存してください。 |
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