はじめに:研究のねらい

 デジタル化された情報は劣化しない特質を有するが、具体的な製品やサービスにおいては利便性が追求される結果、物的媒体、データ形式、アプリケーションが急速に変化してきた。これに伴う不整合などが、長期に亘る継続的な情報活用のためのITの社会的普及を妨げる隘路となっており、データの可視性と、メディアの永続性に関する不安を取り除くことが求められる。現在、データセンター(サーバー等)が発達し、行政や民間企業等がデータやアプリケーションの管理をこれらに依存するようになったが、頻繁な更新やアクセスの必要がないデータの長期保管に関しては、コストや消費電力が問題となってきている。
紙図面等による記録が困難な三次元住宅情報を、記憶媒体、データ形式、入出力方法の変化を超えて将来的に利用可能とする技術について研究した上で、住宅の長寿命化に伴い必要性が高まっている、情報の永続的保存活用に係るニーズを、具体試作例を通じて、メーカー等に提示することを本課題の目的とする。

研究の内容

(1) 永続的な情報保管を使命とする国内外の機関の調査を行い、基盤技術や運用形態を比較分析する。

(2)紙、パンチカードから各種電磁気的媒体を経てデータセンターに至るまでの、情報媒体、入出力方式、データ形式等の変遷について歴史的に跡づけ、永久保存に適した既存要素技術を洗い出す。

(3)入出力の頻度が低い住宅情報の安全・確実・ローコストな永久保存の為に必要な機器構成、データ形式、入出力方式の仕様を検討し、既存要素技術を用いたコンセプト機とサンプル・データを製作する。

本研究で得られる成果(達成目標)

(1)住宅統計等に使用された各種記憶媒体の歴史的変遷(研究資料)

(2)持続性が期待できる既存技術の評価結果(研究資料)

(3)民間の技術開発の開始を促すデモ用コンセプト機とサンプル・データ

スケジュール